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スピノザ

読む人の肖像

思考を極限まで厳密に突き詰めたがゆえに実践的であるという驚くべき哲学プログラムを読み解き、かつてないスピノザ像を描き出す。

スピノザ
著者 國分 功一郎
通し番号 新赤版 1944
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 哲学・思想
刊行日 2022/10/20
ISBN 9784004319443
Cコード 0210
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 422頁
在庫 在庫あり
哲学者とはいかなる人物なのか。何を、どのように、考えているのか。思考を極限まで厳密に突き詰めたがゆえに実践的であるという、驚くべき哲学プログラムを作り上げたスピノザ。本書は、難解とされるその全体像を徹底的に読み解くことで、かつてない哲学者像を描き出す。哲学の新たな地平への誘いがここに!
 凡例

序章 哲学者の嗅覚

第一章 読む人としての哲学者――『デカルトの哲学原理』
  1 スピノザの三つの名前
  2 スピノザ哲学の「源流」
  3 『デカルトの哲学原理』第一部――方法の問題
  4 『デカルトの哲学原理』第二部――スピノザと物理学

第二章 準備の問題――『知性改善論』『短論文』
  1 スピノザの二つの技術
  2 『知性改善論』と方法
  3 『短論文』と神の存在証明

第三章 総合的方法の完成――『エチカ』第一部
  1 『エチカ』誕生の地
  2 『エチカ』第一部(1)――総合的方法の完成
  3 『エチカ』第一部(2)――実体と様態

第四章 人間の本質としての意識――『エチカ』第二部、第三部
  1 『エチカ』手稿の発見
  2 『エチカ』第二部――身体と精神
  3 『エチカ』第三部――欲望と意識

第五章 契約の新しい概念――『神学・政治論』
  1 『神学・政治論』の執筆
  2 神学的なもの
  3 政治的なもの

第六章 意識は何をなしうるか――『エチカ』第四部、第五部
  1 再び『エチカ』へ
  2 『エチカ』第四部――良心と意識
  3 『エチカ』第五部――自由は語りうるか

第七章 遺された課題――『ヘブライ語文法綱要』『国家論』
  1 スピノザ晩年のオランダ
  2 『ヘブライ語文法綱要』――純粋な知的喜び
  3 『国家論』――来るべき民主国家論


 文献表
 後書き
國分功一郎
1974年千葉県生まれ.東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了.博士(学術).
現在―― 東京大学大学院総合文化研究科教授
専攻―― 哲学
著書――『スピノザの方法』(みすず書房),『暇と退屈の倫理学』(新潮文庫),『ドゥルーズの哲学原理』(岩波現代全書),『来るべき民主主義――小平市都道328 号線と近代政治哲学の諸問題』(幻冬舎新書),『近代政治哲学――自然・主権・行政』(ちくま新書),『中動態の世界――意志と責任の考古学』(医学書院,小林秀雄賞,紀伊國屋じんぶん大賞受賞),『原子力時代における哲学』(晶文社),『はじめてのスピノザ――自由へのエチカ』(講談社現代新書)など.

受賞情報

第11回河合隼雄学芸賞(2023年)

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